下小川地区農村水環境・水生生物調査
令和7年度の下小川地区農地・水環境保全事業として、下小川子供育成会メンバーの環境学習を兼ねて、小川地区において水生生物調査や水質分析を7月26日に実施しました。下小川子供育成会からは児童7名と保護者10名が参加し、当NPOからはスタッフ6名が指導にあたりました。
当日は最初に下小川集会所で水環境調査の概要と方法、タイムテーブルについて当NPO原田理事長から説明を行いました。
はじめに調査地点③の農業排水路で,水生生物調査を行いました。水田から排水が流れる水路は、幅1.2m、水深10cm、流速0.6m/秒ほどでしたが、児童の皆さんは水路の中に入ってタモ網で生きものを採取しました。最初はおそるおそる生きものを捕まえていましたが、保護者も皆さんが昔を思い出したかのように元気に生きものを捕まえるのを見て児童の皆さんも一緒に頑張りました。その後採取生物を水路のうえで分類をした後、指導者と一緒に種類や名前の確認を行いました。タモロコやドジョウを含め12種類の水生生物を採取することができました。昨年度に採取できた生物は9種類でしたが、今回はタイワンシジミが初めて採取できました。また、水路の底部がコンクリートで水の流れも早かったためか水生昆虫の幼虫はほとんど確認できませんでした。
調査地点①の下田川は、川幅5.5m、水深10cm、流速0.3m/秒でした。地点③の農業排水路とは違って、川幅も広く児童たちは広々とした空間で水生生物の採取をすることができ、気持ち良さそうでした。ここでも保護者の方と一緒にタモ網で川岸の茂みや石の下から多くの生きものを採取しました。この地点では、ウグイやドジョウ含め11種類の水生生物を採取することができました。今回は、カワゲラやカゲロウなどの水生昆虫の幼虫は採取できず、採取できたのはヒゲナガカワトビケラだけでした。川面にはカワトンボが多く飛んでいたのですが、羽化の時期と重なって水中からの採取が難しかったのではないかと考えられました。
下田川や農業排水路における水生生物調査後は下小川集会所に戻り、水生生物調査を行った地点を含む3地点(①下田川、②小川江筋、③農業排水路)から採取した水について、COD、におい、導電率、透視度の4項目の分析を行いました。測定では児童7名を2グループ(A班とB班)に分けて、さらに参加保護者から1グループ(P班)つくり、保護者にも地点②の小川江筋の水のCOD分析を分担していただきました。今回初めて保護者の班を設けましたが、このような測定をしたのは初めてという保護者がほとんどでした。しかし、その割には皆さんとても手際よく測定していました。児童たちには、今回初めてグループの結果を1枚のグラフ(レーダーチャート)にまとめるところまで実施してもらいました。あまり見たことがないグラフの作成ではありましたが、NPOスタッフの指導を受けながら描いて、3つの地点の水質の関係などを考えていました。その後、レーダーチャートを用いて水質測定のまとめを行いました。
最後のまとめとして、水生生物調査と水質測定の全体のまとめを行いました。水質測定の結果からは、農業排水路の水質の状態は下田川よりは若干よごれた状態でした。採取された水生生物の種類には若干の違いが見られましたが、確認された種類数には大きな差は見られず、川の生きものも田んぼの生きものもそれぞれの環境に合わせて種を維持していることが推察されました。
最後に、今回の調査会の開催にあたり、調査地点の草刈りや児童の安全管理にご協力いただいた下小川子供育成会ならびに下小川環境を守る会の皆様に心より感謝申し上げます。
